病態シリーズ(循環器系)

こんにちは。ナカサポです。

とりあえず何をブログにしようか迷った結果、病態シリーズと題しまして、生活習慣病など身近な病態のことを取り上げていこうと考えました。

はじめは循環器系の病態と題しまして、高血圧についてのブログを書いていこうと思います。

1.循環器系の病態(高血圧)

定義

高血圧とは、動脈内の血圧が異常に高くなる状態を指します。一般的には、収縮期血圧(SBP)140 mmHg以上、または拡張期血圧(DBP)90 mmHg以上の場合に高血圧と診断されます。

高血圧治療ガイドライン2024における血圧値の分類は、以下の通りです。

分類診察室血圧(mmHg)
収縮期血圧    拡張期血圧
家庭血圧(mmHg)
収縮期血圧     拡張期血圧
正常高血圧<120 かつ <80<115 かつ <75
正常高値血圧120-129 かつ <80115-124 かつ <75
高値血圧130-139 かつ/または 80-90125-134 かつ/または 75-84
Ⅰ度高血圧140-159 かつ/または 90-99135-144 かつ/または 85-89
Ⅱ度高血圧160-179 かつ/または 100-109145-159 かつ/または 90-99
Ⅲ度高血圧≧180 かつ/または ≧110≧160 かつ/または ≧100
(孤立性)収縮期高血圧≧140 かつ <90≧135 かつ <85

分類

高血圧は大きく2つに分類されます。

  • 一次(本態)性高血圧: 原因が明確でない高血圧。生活習慣遺伝的要因が関与することが多い。
  • 二次性高血圧: 他の疾患(腎疾患、内分泌疾患、薬剤など)が原因で発症する高血圧。

日本人の高血圧の85~90%は原因のはっきりしない一次(本態)性高血圧で、残りの10~15%が何らかの原因がある二次性高血圧といわれています。

発症メカニズム

高血圧の発症には複数の要因が関与します。

  • 遺伝的要因: 高血圧の家族歴がある場合、リスクが増加。
  • 生活習慣: 塩分の過剰摂取、肥満、運動不足、ストレスなどがリスクを高める。
  • 内因性要因: ホルモン(原発性アルドステロイド症など)や神経系の影響。

症状

高血圧は初期段階では自覚症状が少ないことが特徴です。進行すると以下のような症状が現れることがあります。

  • 頭痛
  • めまい
  • 耳鳴り
  • 動悸
  • 視力障害(重症)

合併症

高血圧が長期間続くと、さまざまな合併症を引き起こす可能性があります。

  • 心血管系: 心不全、心筋梗塞、脳卒中、動脈硬化
  • 腎臓: 慢性腎疾患
  • : 網膜症

診断

高血圧の診断は血圧測定を基に行われます。通常は、複数回の測定結果をもとに判断します。また、合併症の有無を評価するための検査(血液検査、尿検査、心電図など)が行われることもあります。

治療

高血圧の治療は、生活習慣の改善薬物療法から成ります。

  • 生活習慣改善: 塩分制限適度な運動体重管理ストレス管理が推奨されます。
  • 薬物療法: 利尿剤ACE阻害薬ARBカルシウム拮抗薬などが使用されます。

指導ポイント

患者さんとの服薬指導をする際に以下のポイントを抑えるといいでしょう。

  • 定期的な血圧測定の重要性
  • 薬の正しい服用方法
  • 健康的な食事や運動の実践
  • ストレス管理の方法

まとめ

高血圧は慢性疾患であり、適切な管理が必要です。患者さんに対しては、生活習慣の見直しと医師との連携を重視し、長期的な健康管理をサポートすることが大切です。

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